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エレドラユーザの皆さん、ミキサー使ってますか? [楽器・機材]

 なんだかいきなりなタイトルですが、曲に合わせたエレドラの練習や、成果を残そうと録音する場合、どういうふうに機材を接続していますか?

 エレドラの音源モジュールには外部入力端子があって、CD プレーヤの音声などをヘッドホンで一緒にモニターできます。でも、曲に合わせた演奏を録音しようとすると思うようにいかないと感じたことはありませんか? 録音してみると、ドラムの音が妙に小さかったり、音量バランスを合わせるといざ録音というときに曲が聞き取りにくい=テンポを掴みづらい、などなど。それは、ミキサーを使えば解決するかもしれないよ、という話です。

 右上は私が使っているミキサー PHONIC MU1002 です。中型の BEHRINGER UB1832FX-PRO もありますが買うだけ買って未開封のまま保管中、また 8ch MTR の TEAC TASCAM 788、小さなミキサー BEHRINGER UB-502、BOSS BX-4 などがあります。
 シンプルな BX-4 を除くと、これらのミキサーには使いこなすことが出来れば大変便利な機能があり
ます。

 電子ドラムをミキサーに接続する場合、右図のような結線を行います。再生機器をミキサーの入力端子に接続し、そして録音機器、スピーカー、ヘッドホンなどを出力端子に接続します。
 単純なミキサーだと出力端子は単純に OUTPUT や PHONES だけだったりするわけですが、これが少し大きなミキサーになると出力端子だけでも MAIN, SUB, CONTROL ROOM, AUX, MONITOR など沢山あります。
 出力端子なんて一つでいいじゃん、と思うところですが、沢山あると何が嬉しいんでしょうか? もちろんそれぞれに役割があるんですが、機能を一つ一つ
説明すると取扱説明書になっちゃいますから、活用方法の一例を紹介します。


 これが MU1002 の入出力端子まわり。(ch1-2を除く) いっぱいありますね。MAIN はミキサーの通常の出力端子で、パワーアンプや外部スピーカーを繋げる端子です。ステージであれば客席、自宅録音ならミックス後の最終的な内容を聞くために使います。同じ内容が右下の RCA ピンジャック、REC OUT からも出力されます。と、いうことで、テープデッキや LINE-IN 入力を持つポータブル MD レコーダーなどはこの REC OUT に繋げます。
 このミキサーでは MAIN の両隣に PHONES と CTRL RM があります。これまたペアになっていて、演奏の録音時に録音状況を確認するためや、録音後の粗捜しのためにモニタースピーカーやヘッドホンを繋ぎます。左端の EFX SEND の説明はここでは省きます。
 最後に右下の 2T RTN、これは録音したテープを再生するための端子ですが、今回のように楽曲にあわせて多重録音する場合はCDプレーヤーやデジタルオーディオプレーヤーをここに接続します。(とりあえず今回 CD ということにしておきます)
 3-4 ~ 9-10 というのはそれぞれ入力チャンネルの端子で、楽器などはこちらに接続します。

 機器の接続と、ボリュームノブなどは適当に(適度な加減に適して当たっているように)調整が済んでいるものとして話を進めます。 ... 線の繋ぎ方とかボリュームの調節方法は解説しなくてもいいでしょ?

 これが問題の、MAIN セクションとか呼ばれるエリアで、右には、MAIN L-R とかかれた、マスターボリュームのフェーダー(スライダー)があります。説明は不要と思いますが、これを上下すると、MAIN 端子と REC OUT 端子からの音が変化します。その左のスイッチが問題で、こういうスイッチ設定を行うことを「ルーティングを行う」といいます。 ... 別に LAN の話をしているわけではありません。このスイッチは、2T RTN のピンジャックから入ってくる音声を、どこにルーティングするか割り振りします。

 TO MAIN L-R スイッチ、TO CTRL RM スイッチ、EFX CUE スイッチ、全てが OFF だと CD の音はどこからも聞こえません。 まず最初に上の TO MAIN L-R のスイッチを入れてはじめてミキサーに CD の音が流れます。この状態ではヘッドホン(PHONES)
から MAIN L-R と同じ内容が聞こえます。つまり、1-10 までの各チャンネルと、2T RTN を含めた全ての音声です。全体の音量は MAIN L-R のフェーダーで決めますが、ヘッドホンの音量を大きめにするか小さめにするかは赤い CTRL RM/PHONES ノブで調節します。

 ここで真ん中の TO CTRL RM のスイッチを押すとどうなるでしょう? 今度は 1-10 の各チャンネルの音=つまりエレドラの音が消えて、CD だけが聞こえます。しかも、MAIN L-R のフェーダーを動かしても音量が変わりません。(もちろん、赤い CTRL RM/PHONES のボリュームノブは効きます) このスイッチを押した時点で CTRL RM/PHONES 系統は 2T RTN 専用になったのです。
 この状態でヘッドホンをして曲に合わせてエレドラを叩くとどういうことになるでしょう? MAIN 端子と REC OUT からは、エレドラと CD を合わせた音声が出ています。なのに、ヘッドホンからは CD だけが聞こえるので、曲に合わせて、音のしないトレーニングドラム(練習台)を叩いているような感じになります。でも、曲が良く聞こえなくてテンポが分からない、という心配はありませんね。
 生ドラムの録音では、ドラムの音が大変大きいので、この状態でもしっかり聞こえます。マイクで拾った音までヘッドホンで聞かされたんじゃ大変ですから、これで十分でしょう。

 続いて EFX CUE ボタンを押すとどうなるでしょう? すると、ヘッドホンにエレドラの音が復活します。
じゃあ、両方のスイッチを押さないのと同じ? いえ、そうではありません。それは何かというと、各チャンネルに備えられた EFX ノブ (とかAUX とか MONITOR とか) が関係してきます。

 この各チャンネルの EFX ノブを左に回しきると、エレドラの音が消えます。逆に右に回していくと、音が大きくなります。 EFX ノブを回しても、MAIN L-R から出るエレドラの音量は変化しないのです。
 ここが重要です。各チャンネルの LEVEL ノブと MAIN L-R のマスターフェーダーを調節して録音にちょうどいい音量バランスに設定しても、ヘッドホンはそれと無関係にエレドラの音は必要最低限、CD のバッキングはしっかり聞き取れるように大きめの音でモニターする というような 異なる要求を一度に実現できる のです。

 ピンと来る人もいるでしょう。ライブハウスで、「すみませーん、返し(モニター)にベースの音もっと下さ~い」 とかお願いするのと同じことですね。上等なミキサーだと、モニターに流す音量を各チャンネルの LEVEL ノブとは無関係に調整できる PRE/POST フェーダー選択スイッチなんてのがあったり、AUX が複数系統あって ドラマー、ベーシスト、キーボーディスト等それぞれに異なる音量バランスを自由に設定できたりどんどん高機能になり
ます。また、MAIN L-R の他に出力を取り出す SUB MIX 系統があるものもあります。

 SOLO とか GROUP とかスイッチもどんどん増えるので、いきなりあまり大きいのを買うと、この辺がややこしくて 「なんで音が出ないんだ」 と理解に苦しむことになるかもしれませんね。しかし、BEHRINGER UB502 や MU502 などの一番小さいクラスのミキサーだと、CTRL RM/PHONES に EFX(AUX) を流す機能がありません。というかそもそも AUX 系統がないので、「CD+エレドラ」 か 「CDのみ」 かを切り替えることしかできません。そうすると、初めてのミキサーには8~12チャンネル程度のミキサーが一番とっつきやすいかもしれません。 <smile>

 ちなみに、先に挙げた BOSS BX-4 なんかはチャンネルは少ないものの乾電池で使えるので、ポータブルMDレコーダー とマイクとスタンド担いで生録するのに便利、これはこれでよいものでし。 :-)

 ちなみに、Roland TD-20 のような上位の音源モジュールには、これに近いちょっとしたルーティング機能があります。つまり、MIX-IN 端子から入力した音を、MASTER-OUT から出すか出さないかを切り替えられるんですね。クリック (『ピッポッポッポッ』みたいな電子音など) を外部から貰ってそれを聞きながら叩きたいが、クリック音まで録音したくない、なんて要求に応えるためです。惜しいなァ と思うのはですね、この MIX-IN の取り扱いが ON/OFF の2段でなく、
・ VARIABLE (MIX-IN 音量ノブで調節してミックス)
・ FIXED (音量ノブに関係なく、入力した音量のままミックス)
・ OFF (MASTER-OUT にミックスしない)
の3段だったなら、このエントリで説明した程度のことはミキサー無しでできるのに、ということなんです。


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