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自作キックパッド(Pearl製トレーニングパッド改造) [電子ドラム]


 今回は、時折このブログに出てくる謎のキックパッド、あれは何ですか? という疑問にお答えします。
"Roland" と "V-Drums" のロゴが輝いていますが、これは Pearl の古いバスドラム・トレーニングパッド(キック練習台)にドラムトリガー(センサー)を取り付けて、ローランドの補修パーツとして販売されている8インチ・メッシュヘッドに張りかえたものなんです。以下にその改造方法を解説します。

 こいつが売られていたのは一体いつごろなのでしょう? 10年前? 20年前? 昔手にした Pearl のカタログに、こんなトレーニングパッドが載っていたように思います。8インチのヘッドを用いた消音パッドですが、既に生産終了しており、現在では BD-10 というラバーのトレーニングパッドが発売されています。

 今年の夏、RMP-1 (リズムコーチ)を手に入れた時に、RMP-1 と組み合わせてバスドラムの練習をするのにヤフオクで探しました。同じく Pearl のキックペダル P-880 とセットで出品されているのを見つけ、競合する相手もいなかったので ¥3,100 ほどで落札。しかしこれは本物のドラムのヘッドをゴムで押さえつけて消音する構造なので、どうしてもペチペチと音がします。消音性に優れるトレーニングパッドと言っても、それはあくまで本物の(生の)バスドラムに比べれば、という話です。
 ご近所さんとは上手に付き合いたい今日この頃、そんなのではお話にならないので、対策を考えます。楽器屋さんに赴き相談すると、練習用のメッシュヘッドを勧められます。
 でもふと店頭展示品のトレーニングパッドをみると、そのメッシュヘッドが、まるで古い網戸のように破れてるんですね... ちょっと耐久性が心配になりだし、急遽、Roland のエレドラ補修パーツ MH-8 に変更しました。
 と、いうわけで、ヘッドの交換とセンサーの取り付けの作業に入ります。4本のボルトをドラムキーで外すとリムが外れます。リムはプラスチックです... ヘッドは通常のドラム用のヘッドで、それを外すと黒いゴム板と、その下にスポンジがあります。シェルは深さたった1インチのボール紙で、固定はされていないのでそのまま外れます。元のヘッド、黒いゴム板、大きなスポンジは使いませんので避けておきます。

 この先スポンジ、ゴム、両面テープ、ドラムトリガーやらの部品やカッターなどの文具を使いますので、用意しておきます。
 左のスポンジは2個100円で売っていた台所用品、食器洗いスポンジ。直径は7cm、網に入っています。

 もう一つはホームセンターで売っていた30cm角のスポンジゴムのシート。厚みは5mmで、一方が粘着面になってます。
 無理に丸に拘る必要はありませんが、うちにはサークルカッターがあるので、スポンジゴムを直径7cmで丸く切り抜きます。(2枚用意する)

 スポンジの本体を網から取り出し、厚さを調整します。シェルが1インチ(2.54cm)で、スポンジゴムシートが5mm×2で1cmありますから、こちらのスポンジは1.6cmほどあればいいです。多少いい加減でもいいですから、定規やカッターナイフ等を駆使して切断します。少し厚めに切断して、ハサミ等で均していくといいでしょう。

 今回の主役、練習台をエレドラのパッドに変身させるセンサーを用意します。
 YAMAHA ドラムトリガー DT20
・・・実は私が使ったのは DT30 という、DT20 よりも高感度なタイプなんですが、これは既にカタログ落ちしています・・・
『練習台に取付けるには DT10 と DT20 どちらが適してますか?』とお問い合わせ窓口に相談したら、『ラバーパッドには DT30 が適しています』という意表を突いた回答が来て、調べたら市場在庫はまだあるようだったので取り寄せたというわけです。

 閑話休題、左の写真のように、スポンジ、ドラムトリガー、スポンジゴム×2 の順に貼り重ねます。スポンジゴムは粘着面があるので手間要らずですね。当初スポンジゴム1層で試しましたが、それだと衝撃
が強すぎてトリガーに悪そうだったので2層にしました。完成したセンサーブロックを両面テープで台座に貼り付けます。
 ビーターがヘッドを叩くとスポンジゴムが適度に衝撃を吸収しつつトリガーに伝えます。後ろのスポンジはフローティングマウントの役割をします。

 シェルに、コードが通るV字の溝をカッターナイフで掘ります。ボール紙なので加工は簡単です。そこからコードを外に出してやります。シェルに今回用意したメッシュヘッド、リムを被せて、適正トルクで締めつけます。ボルトを手で締まるところまで締めて、ドラムキーで2回転程度回して、ヘッドを押すとやや強めの弾力を感じるくらいにします。最後に、底面に衝撃吸収用のラバー(ギザギザの奴)を貼っておきます。
 これで完成です。見た目は元のトレーニング・パッドとほとんど変わりませんが、エレドラで使用できるメッシュ・キックパッドが出来ました。(自作パッドというほど大したこともしていませんが...)


 外乱で勝手にトリガーしてしまうこともなく、弱打から強打まで、リニアに反応してます。感度が高すぎる、低すぎる場合の調整は、スポンジゴムの枚数や位置で微調整します。

 トリガーの取り付け方はあれこれ試行錯誤して、ここに落ち着くまでに4ヶ月掛かりました。単なるスポンジを両面テープで貼りつけてるだけですから、本来のキックパッド KD-85BK に比べれば頑丈さや耐久性は劣って当然です。まぁ駄目になったら作り直せばいいや、ぐらいのつもりで考えないといけないと思います。キックパッドとしての出来も、しっかりしたスパー(レッグ)で支える既成品に比べればトレーニングパッドのそれは貧弱、格好もよくありませんが、それでも自宅練習用ならこれでじゅうぶんかと... 強いて欠点を言えば、コストカットのため台座の鉄板が角張っていて当たると痛いことか...
 ペダルのおまけ(私から見ればペダルがおまけ)に付けてもらったトレーニングパッド、これに5千円ほどの出費でメッシュ・キックパッドが作れたわけですから、文句ありません。しかしこのトレーニング・パッド、ディスコンなのが残念です。ぜひメッシュ化して復活させてほしいですね。


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アインちゃん

パッドを自作してしまうって なんかすごいですねぇ・・・
PD-125とか使っててもどこにセンサーが付いてるのかまったくわかりませんよね・・・ なんで音が鳴るんだろうと不思議に思ってました

ところでツインペダルの使い心地はどうですか?
by アインちゃん (2007-12-27 10:23) 

tak

いちどヘッドを外してみるとわかりますよ。
PD-125 などは、ヘッド中央に富士山みたいなスポンジの山が建ってます。
KD-85 などキックパッドは、富士山状ではなく、メラミンスポンジの円柱に
なってますね。いずれも、そのスポンジの下にセンサーがあります。
ツインペダルは昨日届いたんですが実家に帰るので開けてませ~ん
by tak (2007-12-30 14:41) 

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